高校の体育の時間


高校の体育の時間に友人に金的をしてしまいました。 柔道の「内股」という、自分の太ももの裏側を相手の股間付近に当てるようにして投げる技を習った時でした。
自分が不器用という事もありましたが、友人(160㎝後半・80㎏付近)が自分よりガタイが良く投げにくかった事、 友人の脚がやや短めという事もあり、意図せず、”股間付近”ではなく”タマ”を太ももの裏側で蹴り上げる形となってしまいました。
タマにヒットする度、小さなくぐもった堪えるような声が聞こえてきました。
一回のダメージは微々たるもののようでしたが、反復練習で着実にダメージを蓄積させました。 授業は大まかに説明すると、自由練習や乱取りの後に、今日の技を全員の前で披露するという流れでした。 当然、自分たちの番が来る前にインターバルがあります。
友人は柔道場の一番後ろで、なるべく不自然に見えないように下腹部をさすりながら、正座をしていました。

練習で出来なかった事が本番で急に出来るハズもなく。 水が上から下に流れるが如く、友人のタマは下から上に押し上げられました。 成績に関わるため、見栄えを意識し練習より素早い動作であったので、おそらく、あの日の最高ダメージだったと思います。
タマを強打した時、独特の痛みが下腹部からジワジワと湧き上がってくる来るものです。
あの”男の痛み”がピークに達する前に、倒れた状態から起き上がり、礼をし、壁を伝いながらまた道場の最奥に目立たぬよう移動しようとしていました。 しかし、蓄積したダメージがあったためか、最奥まで堪えることができなかったようでした。

最奥を目指し、ヨロヨロと歩を進めるごとに徐々に前かがみになって行き、我慢の限界が来た所で座り込み、目立たぬよう悶絶してましたね。
友人が目指していた最後尾に先に到達し、自分の元にノロノロと歩いてくるのを見ていたので、我慢の限界点、移動しようと足を前に出そうとしたが痛みに堪え切れず畳に片膝をつく一連のシーンが印象に残っています。
もともと、日ごろからふざけて金的を狙うことはあったのですが、さすがに内股禁止令が友人から出されました。後、何か奢らされた記憶があります。 友人にとって不幸中の幸いだったことは、技の発表順が、友人が先であった事でしょう。 そうでなかったら、クラス全員の前で悶絶姿を晒すことになっていたと思います。